共働き家庭にとって、保育園のお迎えは大きな課題のひとつです。
仕事の都合でどうしてもお迎えに行けない日があったり、帰宅時間が読めずお迎えに間に合わないことに不安を感じている方は少なくありません。
「今日は遅れるかもしれない」と気を揉んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、共働き世帯の平均的な帰宅時間や保育園で預かってもらえる時間帯の目安を踏まえ、「お迎えは何時までに行けばいいのか」「実際にお迎えの時間は何時が多いのか」といった現状を詳しく解説します。
また、「お迎えは妻ばかりになっている」というご家庭に向けたヒントや、時短勤務で入園したことが周囲にどう見られるかといった不安にも触れています。
「お迎えに遅れてしまう理由」「保育園からお迎えの要請があった場合に何分以内に到着すべきか」といった具体的なケースや、「保育園の洗礼」と呼ばれるような慣れない生活の洗礼がいつまで続くのか、そして1歳・2歳児を持つ家庭の帰宅後のスケジュール例も紹介しています。
「どうしてもお迎えに行けないとき、どうすればいいのか」と悩むすべての共働き家庭に向けて、現実的で実践しやすい対処法をまとめていますので、ぜひ参考にして下さい。
記事のポイント
共働きで保育園のお迎えに行けない家庭の悩み
保育園では何時から何時まで預かってもらえる？
保育園の預かり時間は、施設の種類や運営方針によって異なりますが、多くの自治体では「標準時間保育」と「短時間保育」の2区分で運用されています。標準時間保育の場合、一般的には朝7時30分から夕方18時30分までが預かり可能な時間です。これに対して、短時間保育はおおむね8時30分から16時30分と、やや短めに設定されています。
また、延長保育を実施している園では、最長で20時ごろまで対応しているところもあります。ただし、延長保育は事前申請が必要で、追加料金が発生する場合がほとんどです。園によっては18時以降の預かりに制限があるため、必ず入園前に確認しておく必要があります。
ちなみに、公立よりも私立保育園の方が柔軟な時間設定をしているケースが多く、共働き家庭にとっては心強い選択肢となることもあります。ただし、保育士の人員体制や園のポリシーによって異なるため、単純な時間だけで比較するのは避けたいところです。
このように、保育園によって預かってもらえる時間帯は異なるため、自身の勤務時間や通勤時間をふまえて、適した園を選ぶことが重要です。
お迎えの時間は何時が多い？全国的な傾向
全国的に見て、保育園のお迎え時間として最も多いのは「17時台」とされています。これは、多くの親が17時ごろに就業を終え、保育園に向かうスケジュールと合致するためです。具体的には17時から18時の間に半数以上の園児が降園しているというデータもあります。
ただし、地域によって多少の違いはあります。例えば都市部では通勤時間が長くなる傾向があるため、18時以降のお迎えが比較的多くなる傾向があります。これに対し、地方では職場との距離が近く、17時前後でのお迎えが主流となっているケースが多く見られます。
また、企業の働き方改革やテレワークの浸透により、16時台に迎えに来る保護者も一定数存在しています。ただし、これはフルタイム勤務ではなく、時短勤務やパート勤務の親に多い傾向です。
園の方針や地域性にも左右される部分ではありますが、全体的な傾向として「17時～18時」がピークタイムであることを理解しておくと、入園後の生活設計に役立つでしょう。
保育園のお迎えは何時までに行けばよい？
多くの保育園では、保育時間の終了前までにお迎えに行くことが求められます。標準時間保育であれば「18時30分まで」が一般的な終了時間であり、それまでに園に到着していることが望ましいとされています。これは、保育士の勤務時間や延長保育の準備などに影響を与えるためです。
ただし、「何時までに」といった時間設定は園によって異なるため、入園時にしっかり確認する必要があります。仮に延長保育を利用する場合でも、あらかじめ契約していない時間に遅れてしまうと、追加料金や注意喚起の対象となることがあります。
また、災害や緊急事態に備えて、保育園側では「お迎え要請から30分以内の来園」を求める場合もあります。これは災害時の安全確保や緊急避難の対応を想定して定められているルールです。いざというときに備え、複数のお迎え担当者（祖父母や知人など）をあらかじめ登録しておくと安心です。
このように、単に「何時までに行けばいいか」だけでなく、突発的な事態にも対応できる体制を整えておくことが重要です。
時短勤務で入園したことはバレるのか？
時短勤務で入園した場合、それ自体が問題になることはありません。しかし、実態と異なる勤務状況を自治体に申告している場合には、調査や確認が行われる可能性があります。これは、保育園の入園選考が「保育の必要性」に基づいているためです。
例えば、勤務時間をフルタイムと申告して入園後に時短勤務に切り替えた場合、定期的な就労状況調査で実態が判明することがあります。多くの自治体では、年1回程度の勤務証明書の提出やアンケート調査が行われており、そこに虚偽があると判断された場合は指導や退園勧告の対象となることもあります。
もちろん、正当な理由で時短勤務に変更すること自体に問題はありません。出産後の体調不良や家族の介護など、やむを得ない事情がある場合は、その旨を自治体に正直に相談することが大切です。
結果として「バレるかどうか」を心配するよりも、正しい情報を届けることが保育の継続利用にとっても有益だと言えるでしょう。
共働き世帯の平均的な帰宅時間を知ろう
共働き家庭の帰宅時間については、総務省の「社会生活基本調査」などから一定の傾向を把握することができます。一般的に、フルタイムで働く共働き世帯の親が帰宅する時間は「18時30分〜19時30分」が中心となっています。
これは通勤時間や残業の有無によっても変動しますが、都市部で勤務している家庭ほど帰宅が遅くなる傾向があります。また、夫婦で働く時間帯が異なる家庭では、どちらか一方が早めに帰宅して子どもの世話を担う分担がなされているケースもあります。
一方で、保育園の閉園時間やお迎えの制限時間を考慮すると、「18時30分までに帰宅する」ことが理想とされます。しかし、実際にはこの時間に間に合わない世帯も多く、延長保育の利用や祖父母の協力を得て対応している家庭も少なくありません。
このように、平均的な帰宅時間を把握することで、保育園選びや勤務調整の参考になるほか、家庭内での役割分担の検討材料にもなります。現実的な生活リズムに合わせて対策を講じることが、共働き家庭の子育て成功のカギとなるでしょう。
共働きで保育園のお迎えに行けないときの対応策
お迎えに遅れてしまう主な理由とは？
お迎えに遅れてしまう原因は、実にさまざまです。主なものとしては「勤務の延長」「交通トラブル」「保護者の体調不良」「急な仕事の依頼」などが挙げられます。特に共働き家庭では、自分ではコントロールできない要因が日常的に発生するため、定時での退勤が難しい状況も多くあります。
中でもよく見られるのが、勤務先での会議や急な残業です。どれだけ時間を意識していても、終業間際に急なトラブルが発生することは避けられません。また、天候不良による電車の遅延や渋滞も、お迎え時間に大きく影響します。子育て中であることを理解してもらえる職場環境であっても、完全に予測するのは難しい問題です。
こうした背景を踏まえ、あらかじめ保育園に「遅れる可能性がある日」は共有しておくことが望まれます。また、祖父母やパートナーと協力して“代わりにお迎えに行ける人”を登録しておくと、万が一の事態にも柔軟に対応できます。
お迎えの遅れは、園側との信頼関係にも関わる問題です。だからこそ、予防策を講じるとともに、遅れてしまった場合にはしっかり謝意を伝える姿勢が大切になります。
保育園の“洗礼”とは？いつまで続くのか
「保育園の洗礼」とは、子どもが保育園に通い始めた初期に経験しやすい、さまざまなトラブルや困りごとを指す言葉です。主に「頻繁な体調不良」「保育園からの呼び出し」「慣らし保育が想定以上に長引く」といった事象が含まれます。特に初めて保育園に通う1歳児・2歳児の親にとっては、想定外の連続と言えるでしょう。
最も多いのが、風邪や発熱などの体調不良です。集団生活が初めての子どもにとって、免疫が追いつかず、月に何度も休むことも珍しくありません。こうした症状は「入園後半年から1年程度」は頻発する傾向があるとされており、この期間を「保育園の洗礼」として捉える人が多いです。
また、子どもが保育園に慣れるまでには個人差があり、登園時に泣き叫んだり、食事やお昼寝に支障が出ることもあります。これもまた、保育園生活の初期特有の現象といえます。
このような洗礼を乗り越えるためには、仕事との両立を見直したり、家庭内でのケア体制を柔軟に整えたりすることが重要です。洗礼の時期は必ず終わりが来ますので、焦らず、子どもの成長を見守りましょう。
保育園からお迎え要請があったときの対応時間
保育園からお迎え要請があった場合、多くの園では「30分以内の来園」が目安とされています。この時間設定は、子どもの安全や体調管理の観点から定められており、早急な対応が求められる理由です。特に発熱や下痢などの症状が見られた場合には、感染予防の観点からも速やかな退園が必要となります。
実際のところ、共働き世帯では「すぐに迎えに行くことができない」という悩みを抱えている方も少なくありません。そのため、園によってはあらかじめ「緊急連絡先」として、祖父母や近隣の知人を登録することを求められるケースもあります。いざというときに頼れるサポート体制があると、安心して子どもを預けることができます。
また、電話を受けたときの対応としては、まず「何が起こったのか」「子どもの様子はどうか」を確認し、可能な限り早く出発できるよう職場に事情を説明しましょう。日頃から上司や同僚に子育て中であることを共有しておくことで、理解を得やすくなります。
突然のお迎え要請に備えるためにも、日頃から“最短で園に行けるルート”を把握しておくこともおすすめです。
帰宅後のスケジュール例：1歳・2歳児の場合
共働き家庭において、1歳・2歳の子どもを保育園から迎えた後の時間は非常に貴重です。帰宅から就寝までの数時間をどう過ごすかによって、親子ともに次の日のコンディションが左右されることもあります。ここでは、実際に多くの家庭で採用されているスケジュール例をご紹介します。
例えば、18時ごろに帰宅した場合の流れは以下のようになります。
18:00 帰宅・手洗い・着替え
18:15 夕食の準備（または作り置きを温め）
18:30 夕食開始
19:00 食後の片づけ・自由遊び（10〜15分）
19:30 お風呂
20:00 着替え・水分補給・絵本タイムなど
20:30 歯みがき・就寝準備
21:00 就寝
このスケジュールでは「スムーズな入眠」と「親子のふれあい」の両方を意識しています。ポイントは、入浴や夕食をなるべく決まった時間に行うことで、生活リズムを安定させることです。
ただし、仕事の都合や子どもの機嫌によって予定通りに進まない日もあります。そんなときは、「夕食とお風呂の順番を入れ替える」「絵本タイムを短縮する」など、柔軟に対応することが大切です。完璧を求めるよりも、無理なく続けられることを優先しましょう。
お迎えが妻ばかりになる理由と解決へのヒント
「お迎えはいつも妻ばかり」という声は、共働き家庭ではよく聞かれる課題の一つです。その背景には、男女間の収入差や勤務時間の違い、職場の理解度の差など、さまざまな要素が絡んでいます。
多くの家庭では、夫の方が就業時間が長く、柔軟な退勤が難しい傾向にあります。また、「職場に子育ての事情を話しにくい」と感じている男性も多く、結果として妻が一手にお迎えを担うケースが増えがちです。
この問題を解決するには、家庭内での“役割の見直し”が必要です。例えば、夫婦で月ごとのスケジュールを共有し、どちらが何曜日にお迎えに行けるかをあらかじめ決めておくと、負担の偏りを防ぎやすくなります。
さらに、職場の上司や同僚と日頃から子育てについて話しておくことも、心理的なハードルを下げるポイントになります。特に男性にとっては、子育てに積極的に関わる姿勢を見せることで、職場全体の理解が得られることも少なくありません。
お迎えの分担は、家族としてのチームワークを育む大切な要素です。小さな積み重ねが、長期的な育児のパートナーシップにつながります。
お迎えの時間に間に合わないときの対処法
お迎えの時間にどうしても間に合わないときは、まず保育園に「遅れる旨」をすぐに連絡しましょう。この第一報が早ければ早いほど、園側も子どもの対応や人員配置をスムーズに進められます。特に18時を過ぎる場合は、延長保育の対象となることがあるため、事前連絡がないとトラブルの原因になる可能性もあります。
次に、家族や信頼できる知人に「代理でお迎えに行ってもらう」選択肢を検討します。保育園では、事前に届け出ている「お迎え許可リスト」に載っている人物でなければ引き渡しができない場合が多いため、あらかじめ複数人を登録しておくと安心です。
また、どうしても誰も対応できない場合は、園に「どのくらい遅れるか」を正確に伝え、対応を相談しましょう。保育士も家庭の事情には一定の理解を示してくれるため、正直に現状を伝えることが大切です。
予防策としては、日頃から「保育園までの移動時間を短縮できるルートを確認する」「勤務時間の調整を上司と相談する」といった準備が役立ちます。想定外のトラブルは避けられないからこそ、冷静な対応と日頃の備えがカギになります。
まとめ：共働き家庭が保育園のお迎えに行けないときの理由と対処法
共働き家庭が保育園のお迎えに行けないときの理由と対処法のポイントを以下にまとめました。こどもに寂しい思いをさせたくないのに、職場に迷惑かけて申し訳ない、なぜ私ばかりと悩んでいる真面目なママの心と身体が軽くなるために、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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